税法科目免除大学院のメリットデメリットとは?!会計大学院の入学試験について
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目次
今回は税法科目免除大学院へのメリットデメリットや入学試験についてお伝えします。
税法科目免除大学院に興味のある方はもちろん、会計事務所にお勤めの方や税理士試験受験生の方も必見の情報を掲載していますので、ぜひ最後までご覧ください!
税法科目免除大学院とはどんなところなのか?
税法科目免除大学院とは、税理士試験の一部科目免除を目指すコースを設置する大学院のことを言います。会計大学院にそのようなコースが併設されている場合も多数あります。
通常税理士試験5科目に合格しなければ税理士資格は得られませんが、税法科目免除大学院で必要な単位を修得した上で、作成した学位論文が国税審議会の認定を受けると税理士試験科目2科目の免除することが可能になります(*1)。これが税理士試験の一部科目免除制度です。
税法科目免除大学院は全国に設置されており、国公立・私立の大学に付属する大学院と、専門学校を運営する学校法人や株式会社が設立した大学院があります。大学院によっては全日制で昼間に授業を開講しているところもあれば、社会人向けに夜間と土日を中心に開講しているところもあります。授業の開講時間帯、自宅からのアクセス、そしてカリキュラムなどから総合的に判断して、きちんと通い続けることのできる大学院選びをすることが重要でしょう。
税法科目免除大学院に通うメリット
短期間で税理士になれる可能性が高い
通常、税理士試験に5科目合格しなければ税理士になることは出来ません。税理士試験の合格率は科目と年度にもよりますが概ね10%~20%であり、数ある国家資格の中でも難関資格なのです。税理士試験は1科目ごとのボリュームが多く、合格するのに必要な勉強時間は約3,000時間と言われており、これは司法試験、公認会計士試験に次ぐ難易度と言われています(*2)。
このように難易度の高い試験ですから、仕事や大学と両立しながら5科目合格することは非常に難しいことは明らかです。短期間で税理士資格を目指す方は一部科目免除制度を活用するのが良いかもしれません。
法律への理解が深まる
学位論文を執筆するにあたっては、指導教員の指導を受けながら自ら問題意識に沿って調査や研究を進め、租税法などの法律を解釈した上で研究結果を論文にまとめるわけですから、知識が身に付くと同時に法律への理解が深まります。税理士試験では法解釈までは出題されませんから、学位論文の執筆を経験した方が、実務で法律を扱う場面で有利になるでしょう。
同じ志を持つ仲間がいるのでモチベーションを保てる
税理士試験の科目合格を目指しながら税法科目免除大学院に入学する人にとっては高い志を持つ仲間がいることで勉強や税理士資格取得に対するモチベーションを高く保つことができます。黙々と一人で勉強しているよりも、同じ目的を持つ仲間がそばにいることで、情報交換もできますし、勉強への意欲が高まるでしょう!!人脈作りのチャンスでもあります。
税法科目免除大学院に通うデメリット
費用が高い
当たり前ですが、税法科目免除大学院で租税について学び、学位論文を執筆するにはお金がかかります。
私立大学では大学院にもよりますが2年間で約200万円~約350万円ほどかかります。国公立でも税法科目免除大学院が併設されている場合があり、私立と比べると費用を抑えることができます。例えば筑波大学(ビジネス科学研究科)の場合は1年間で約50万円ですから、入学金等を合わせても2年で約150万円程になります。
時間を捻出するのが難しい
会社勤めの方は、会社が終わってから大学院で授業を受けたり、論文を執筆する日々が続きます。土日も勉強や研究に時間を割くことになりますから、体力的・時間的にそれが出来るのかを自分だけでなく、会社や家庭など身の回りの環境を考慮して判断する必要がありますね。
税法大学院の入学試験について
最後に、気になる入学試験についてです。税法科目免除大学院の入学試験は大学院によって異なりますが、研究計画書の提出に加えて筆記試験、面接試験で行われるのが主なパターンです。
研究計画書の提出は、どの税法科目免除大学院を志望しても必須でしょう。税法科目免除を受けるならば税法に関するテーマを選ばなければなりません。ですので、研究計画書を作成する段階で研究テーマを選定し、選定したテーマについて書かれた論文や文献、関連する判例をリサーチする必要があります。
筆記試験は専門科目+英語で行われる大学院が多く見られます。もちろん大学院によりますが法学、会計学から出題をする大学院が多く、英語の試験を必須とする場合もあります。いずれの場合も過去問が公開されている場合がほとんどですから、受験する大学院の過去問や試験傾向を事前に調べてきちんと準備をして挑むことが大切ですよ!
まとめ
今回は税法科目免除大学院について、全般的な知識やメリット・デメリットをご紹介しました。税法科目免除大学院では税理士試験の勉強だけでは得られないたくさんの知識と経験を得ることが出来るため、科目免除のみならず実務におけるキャリアアップにも繋がります!!税理士を目指す方はもちろん、将来的にどのように働いていくかを迷っている方は税法科目免除大学院という選択肢が増えることで、より自分らしい豊かなキャリアデザインを描くことが出来るようになると良いですね。
*1 科目免除申請には、税理士試験科目のうち1科目以上合格している必要があります。
国税庁「試験科目の免除について」
https://www.nta.go.jp/taxes/zeirishi/zeirishishiken/qa/qa06.htm
*2 資格Times「資格取得に必要な勉強時間ランキング」https://shikakutimes.jp/topics/2623
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