現役公認会計士が語る、公認会計士試験に受かるために意識すべき公認会計士試験制度ベスト3
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目次
今回は受かる人が意識している公認会計士試験制度の特徴ベスト3というテーマでお話していきます。実際に私が公認会計士試験の短答式試験を1発、論文式試験も実質1発(受験は2回)と比較的スムーズに合格できたのもこの試験制度を意識して勉強したおかげです。
そんな私が、会計士受験生時代に意識していた試験制度3つをランキング形式でお話ししていきます。
なので、公認会計士試験制度について、結局、何を意識すべきなのかわからないという新大学生の方、もうすでに勉強始めているけど、試験制度から自分の勉強法について考えたことがなかった人、そういった方々は必ず参考になりますので、ぜひ最後までご覧ください。
そもそも公認会計士とは
そもそも公認会計士とは「監査業務」を実施できる唯一の国家資格です。登録すれば税理士にもなれますし、合格後のキャリアの選択肢は幅広い資格となっています。
試験制度の前に公認会計士について知りたいよという方は、過去の記事で公認会計士のお仕事や公認会計士の年収について記載していますので、そちらも合わせてご覧ください。
そんな公認会計士になるためにはその試験制度を意識した受験勉強が必要になってくるので、次のパート以降で説明していきます。
勉強中はつい忘れがちですが、公認会計士試験合格のためには必須かつ合格者なら全員意識している点ばかりですので、是非最後までご覧ください。
受かるために意識すべき公認会計士試験制度のベスト3
では、今回の本題「受かるために意識すべき公認会計士試験制度」をランキング形式で発表していきます。3位から1位の順で発表していきますが、合格のためにはすべて重要ですので読み飛ばし厳禁ですよ。
とはいえ、みなさんお忙しいと思うので、先にランキング結果を発表しておきます。
第3位 足切りを知る
第2位 相対評価
第1位 短答は選択肢あり、論文は記述式
ランキング形式なのに冒頭で全て発表するという暴挙に出ておりますが、この試験制度を知っただけでは意味がないのでご注意ください。
なぜかというと、この試験制度から自分の勉強に落とし込む必要があるからです。以下では、どうやって自分の勉強に落とし込んでいったかという点についてもお話ししていきます。
第3位 足切りを知る
まず、第3位は「足切りを知る」です。公認会計士試験は短答式試験と論文式試験がありますが、どちらにも足切りがあります。
足切りというのは、どれか1科目でもその足切り基準(最低得点比率)に満たない科目があれば合格できないということです。
公認会計士試験は一括複数科目受験で合否を判定するため、苦手科目を得意科目でカバーできますが、苦手科目でこの足切りの基準を下回っていると他の科目でカバーして総合点が良くても不合格になるという恐ろしい制度です。
では、足切りの基準はどれくらいなのかというと、40%です。ただ、きちんとこれから言うような勉強をしていれば足切りをくらうことはないので、安心してください。
私が「足切り」という試験制度から自分の勉強にどのように落とし込んだのかというと、苦手科目を作らないということです。
はいはい。満遍なく均等な時間で勉強をすればいいんですねと思われたかもしれませんが、それは「満遍なく」という言葉を履き違えています。
満遍なく勉強というのは、各科目均等に同じ時間勉強すればいいという意味ではなく、各科目のテスト結果が全国の平均点前後を取れるように、つまり結果が全国平均レベルで均等になるように勉強するという意味です。
なので、当然平均点まで遠く届かないという科目や分野は勉強時間を増やして重点的に勉強すべきです。私は、朝一に一番できの悪い科目、分野の勉強をやったり、苦手科目や分野を丸1日使って復習したりする日もありました。
出来が悪い科目や分野だとモチベーションがあがらないような時もありましたが、好きな音楽を聴きながら、電卓で奏でながらでも勉強することでなんとか続けることができました。
どんなに他の科目ができていても、1科目でも足切りをくらってしまったら合格できません。
是非意識してみてください。
第2位 相対評価
第2位は「相対評価」です。公認会計士試験は絶対評価ではなく、相対評価です。絶対評価は合格基準が一定ですが、相対評価は合格基準が一定ではありません。
例えば、絶対評価の試験は毎年80%以上正解すれば合格ですが、相対評価は、成績のいい順に上から予定していた合格者数に達するまで合格者を拾っていくっていうイメージです。
例えば、短答式試験を例に挙げると、前回は合格基準が71%だったが、次の回では、73%だったということもあります。
この相対評価という点から私がどのように会計士受験勉強に落とし込んだかというと、まずは基礎的な範囲や重要度が高い分野を完璧にするということです。
各予備校が絶対に抑えるべき基礎的な項目や重要度を教えてくれているので、それを信じてひたすら潰していました。
基礎的なところや重要度が高いところは当然に他の受験生も正解できるので、そういった範囲を本番で落としてしまったら、相対評価の試験では致命的です。
みんなができないところを正解したいという大穴狙いではなく、みんなが正解できるような大本命を狙いにいくような勉強法をおすすめします。
第1位 短答は選択肢あり、論文は記述式
第1位は「短答は選択肢あり、論文は記述式」です。何を当たり前のことを言っているんだと思われるかもしれませんが、短答式試験は知識を体系的に理解しているかを確かめるための試験なので、選択肢があり、その選択肢が〇か×かがわかれば正解できます。
他方、論文式試験は記述式なので、〇か×といった結論だけでなく定義、趣旨の暗記やそれらを生かした思考力、応用力、論述力等が必要です。
最終的な本試験でのゴールが違うので、勉強法も変えるべきです。
特に公認会計士・監査審査会が出している出題範囲をみると短答式でしか出題されない論点と論文式で中心的に出題される論点は明確に区分されています。
これを踏まえて私はまずは全範囲選択肢が〇か×かがすぐに分かるという状態をゴールとしていました。次に論文式試験によく出題される論点については、〇か×かがわかるのはもちろんのこと、理由や趣旨などもきっちり抑えて説明できるようにしていました。
みなさんも是非参考にしてください。
まとめ
最後にかんたんにまとめておきます。
公認会計士試験に受かるために意識すべき公認会計士試験制度ベスト3
第3位 足切りを知る
第2位 相対評価
第1位 短答は選択肢あり、論文は記述式
これから勉強される方も、もうすでに勉強を始めている方も是非参考にしてみてください。