会計大学院(アカスク)のメリット・デメリット
Ended soon
目次
今回は会計大学院(アカスク)のメリット・デメリットについてお話しします。私は、大学卒業後すぐにアカスクへ進学し、アカスク卒業後は約8年間会計業界に従事してきました。そんな私の生きた経験に基づいた内容ですので、アカスクに進学しようか悩まれている方やアカスクのメリット・デメリットが分からないという方は是非最後までご覧ください。
会計大学院(アカスク)とは?
そもそも会計大学院(アカスク)とは、どんな所かご存知でしょうか?アカスクというのは、会計の職業的専門家を養成するための専門職大学院です。細かい制度の違いはありますが、ロースクールの会計版と考えていただくとイメージしやすいです。
先ほどからアカスクと呼んでいますが、会計大学院は英語で言うとアカウンティング・スクールなので、一般的にアカスクと呼ばれることもあります。
アカスクの卒業生は、公認会計士試験の短答式試験のうち、財務会計・管理会計・監査論の3科目が免除となるので、短答式試験のうち企業法と論文式試験の全科目を受験し合格点をとれば合格可能となります。
会計大学院(アカスク)のメリット・デメリット
さて、今回の本題のアカスクのメリット・デメリットについて、私のこれまでの実体験を基にお話ししていきます。
【メリット】
アカスクのメリットは3つあります。以下にてそれぞれ説明していきます。
①優秀で意識の高い受験仲間
1つ目は、優秀で意識の高い受験仲間がいる点です。公認会計士試験合格という同じ目標を持った友人と出会える場所は多くはありません。予備校に行けば出会えるのでは?と思われるかもしれませんが、予備校ではグループワーク等はないので、自分から積極的に話かけない限り友人を作るのは難しいです。
会計大学院では、同じ講義を受講し、課題やグループワークをやっていくうちに自然と友人ができます。会計大学院で出会う友人は、年齢もさまざまで多様なバックグラウンドをお持ちの方がいて刺激的です。
実際に私が通っていた大学では公認会計士試験を目指す方が少なく友人は片手で数えるほどしかいませんでしたが、会計大学院入学後は数十人の友人ができ、今でもつながっています。
それぞれ違うキャリアに進んでいるので久しぶりに集まるといろいろな話を聞けて楽しいですよ!!
②アカデミックに会計を学べる
2つ目は、アカデミックに会計を学べる点です。公認会計士試験予備校で基礎的は知識を学んでいますが、その内容を教授の方や実務家の方からより深く学ぶことができるので非常に良い経験でした。
予備校で学んでいた内容がつながるのを感じて、理論が好きになりました。
③短答式試験の一部科目が免除になる
3つ目は、短答式試験の一部科目が免除になる点です。卒業まで2年間も必要なのに安心感なんてあるんですか?その2年間の間不安じゃないですか?と思われる方がいらっしゃるかもしれませんが、考え方を変えれば2年経てば短答式試験の一部科目が免除してもらえるのです。
論文式試験より短答式試験のほうが合格に苦労される受験生はたくさんいます。短答式試験を10回受けたと言う人もいました。回数を重ねれば重ねるほどプレッシャーも大きくなり、不安で普段の勉強も手につかなくなり、悪循環に陥ってしまいます。
一方、会計大学院に入学して卒業すれば短答式試験の一部科目が免除され短答式合格という目処が立ちます。そのおかげで在学中も安心感をもって受験勉強に取り組むことができます。
アカスクの短答式試験一部科目免除が卒業後でないと使えないと知ってガッカリする方がよくいらっしゃいます。過去に私もその事実を知った時はガッカリしました。ただ、実際に入学してみて勉強していると卒業すれば免除が使えるという安心感で日々の勉強に専念することができました。
【デメリット】
会計大学院のデメリットを在学中も卒業後も考えていたのですが、本当に考えつくデメリットは1つしかありません。会計大学院の友人と話してもみんな同意見です。
その私が考える会計大学院の唯一のデメリットは学費が高いことです。
主要な私立会計大学院の2年間の学費を調べたので以下に列挙しておきます。
主要私立会計大学院(アカスク)の学費2年総額(五十音順)
・青山学院大学(大学院会計プロフェッション研究科) | 3,140,000円 |
・関西大学(大学院会計研究科会計人養成専攻) | 2,960,000円 |
・関西学院大学(専門職大学院経営戦略研究科会計専門職専攻) | 2,930,000円 |
・明治大学(専門職大学院会計専門職研究科) | 3,066,000円 |
・早稲田大学(大学院会計研究科) | 3,646,000円 |
2年間でどこも300万円近くするので、かなりの大金ですね。この大金がやはり一番大きなデメリットです。
さきほどお話ししたメリットと照らして、入学するか否かをご検討ください。
ちなみに、私は先程のメリットはお金では買えない価値があると考えたので、進学することに決めました。みなさんの参考になれば嬉しいです。
まとめ
最後に簡単にまとめておきましょう。
【メリット】
- 受験仲間が豊富
- アカデミックに会計を学べる
- 短答式試験の一部科目が免除になる
【デメリット】
- 学費が高い
(学費参考HP)
青山学院大学(大学院会計プロフェッション研究科) http://www.gspa.aoyama.ac.jp/admission/school_expenses.html |
関西大学(大学院会計研究科会計人養成専攻) http://www.kansai-u.ac.jp/as/admission/tuition.html |
関西学院大学(専門職大学院経営戦略研究科会計専門職専攻) https://kwansei-ac.jp/as/tuition/ ※入学初年度のみの記載のため、2倍して算出(2年目は入学金分を控除) |
明治大学(専門職大学院会計専門職研究科) https://www.meiji.ac.jp/suito/nofu2020.html |
早稲田大学(大学院会計研究科) https://www.waseda.jp/fcom/gsa/applicants/tuition |